パーソナルビューティメソッド/森川あやさん
Q:『パーソナルビューティメソッド』の意味を教えて下さい。
『あなたならではの美しさや魅力を輝かせていく』という意味です。きれいになることによって、幸せな気持ちとともに、本来の『その人らしさ』が全身から輝いてくると、私は考えています。
Q:普通のスキンケアやビューティ・レッスンと、どこが違うのですか?
私のビューティ・レッスンはまず、『鏡をみる』ことから始めます。
鏡って、特に女性は一日に何度か見る機会があると思うのですが、その時に特に意識してみている人はとても少ないように感じるんですね。
例えば、お化粧をしている時には、「ちゃんと眉は書けているだろうかとか、ちゃんとメイクはできているか」に焦点を当てて鏡をみていて、本当の自分の状態を見ている人はほとんどいないのではないか、と私は感じます。
改めて『自分はどんな顔をしているのだろう?』と意識して鏡を見ると、『疲れているなあ』『最近、笑顔がないな・・・』『自分の笑顔を最近暫く鏡でみていないな』と、いろんなことに気づくことが出来ます。身体や心の健康状態をダイレクトに現わすのが『顔』だからです。
レッスンでは、まず鏡をみて、ご自分のことを感じて頂きます。
そして、ご自分の顔やボディに優しく触れて頂きます。『意識して優しくさわる』ことで、『自分を大切にしようという思い』が手から心に伝わっていくのです。このことを私はとても大事にしています。
ここが一般的なスキンケアやビューティセミナーとの違いだと認識しています。
Q:表面的なシワやメイクの出来を見るのではなく、まず鏡を通して自分を見ろ!ということですか?
そうなのですが、最初から『鏡を通して自分を見つめてください』と言っても、訳が分らないことになってしまいます(笑)。
ただ、客観的に鏡を見ることで、私たちはたくさんのことに気づくことができるのです。『そこから何を感じますか?』と私が敢えて聞かなくても、『あれ、どうも疲れている』と自覚したり、また逆にすごく楽しいことがあった日は、黙っていても口元が笑っていたりして、まわりにも幸せ感が伝わっていることもあるんです。私のクラスでは、まず鏡を客観的に見ることで、自分自身の内側にあるものが、どれだけ『お顔』に出ているかを、実体験して頂きたいのです。
Q:悲しい時や疲れている時には鏡を見る気にもならない場合もありますし、そんな時の自分の顔を見ると、さらに暗い気持ちになりますが・・・。
だから、敢えて『グループワーク』なのです。悲しい時にそんな顔を見ていたら、更に滅入ってしまい、そこから立ち直るのには、なかなか厳しいものがあります。しかし、何人かのグループワークショップという形をとることで、客観的に自分を見る事ができますから、ひとりでどこまでも落込んでいく必要がなくなるんですね。『悲しいことがたくさんあったから、悲しい顔をしているなあ』という客観的な認識に変わり、『だったらこれからどうしようか』という段階に進んでいけるのです。
Q:鏡という外側から内側にアクセスして、内面からキレイを引出していくことがポイントの一つ、ということですか?
そうです。全てを内側で解決しようとすると、ものすごく時間がかかるだけでなく、本当にきつい部分もあります。アップした状態に気持ちを持っていくために外側から働きかけてあげることは楽しいことですし、本当に淡々とできる作業でもあるのです。そして外側に元気な状態や、お顔がほころんだというような状態を作る事で、同じことが内側でも確実に起きてくるのです。
Q:元気と自信が出て来る、ということでしょうか?
ええ、ここでまたまた鏡が登場するんですけれども(笑)、鏡で自分の外側を見るということは、そのままダイレクトに、視覚を通して潜在意識に『ああ、自分は元気なんだ、こんなに楽しそうじゃないか』ということが、インプットされることなのです。
すると潜在意識が全身に『私は元気よ』『私は楽しい』という信号を出すというか、末端までそれを行き渡らせるので、今度はそれを受けた各身体の機関が、そうなるように働いていくのです。
視覚からの潜在意識へのインプット効果については、心理学の分野等でも証明されていますので、これをポジティブな形でビューティに使っていくことは効果的なことです。
Q:鏡は表面だけでなく、唯一自分が自分を見ることができる物ですからね。
はい。鏡を使って『客観的』に見ることが一番大事なのです。表面ではなく、その下にある『心』まで意識して見ることが大切です。ちょっとの時間で自分自身の状態に気づくことができますからね。
そうすれば、例えば、疲れていたらリラクゼーションしてみるとか、リフレッシュできるなにかを取り入れるとか、早く対処法法を見付けられるというか、その必要性に気づくことができることが大きな利点だと思います。
Q:もう一つの大きなポイントは『自分で優しく触れて行く』、それも意識しながら触れていくということですか。
ほとんどの人が、洗顔、メイクをされていると思いますが、意識して行っている人はやはり少ないんです。習慣的にただ顔を洗っていたり。スキンケアにしても、まるでかたきのようにバシバシッと化粧水を叩き付けている人もいます。こんなことをしても毛細血管が切れるだけでなんの効果もありません。
優しく触れると、その時のお顔の状態、肌の状態が手を通してとてもよく分かります。
肌は、体調、季節、心理状態によって変わってきますので、ダイレクトに自分の顔に触れるスキンケアは、毎日の自分の体調を知るバロメーターになります。
ストレスがたまって疲れている時には、顔が凝っているんですよ。肩みたいに、顔もゴリゴリに凝ることがあるのです。
Q:どのあたりが一番凝るのですか?
目のまわりの『眼臨筋』や、こめかみの、押したら気持ちが良い場所とか、あごが動くあたりとか、ストレスがたまって来ると、どうしても凝って来るんですね。特にほお骨の周りはストレスがたまると凝ってきます。
それから、頑張り屋さんに注意して頂きたいことがあります。がんばっている人は無意識に歯を食いしばっているので、フェイスラインのリンパの流れが悪くなります。フェイスラインにできるニキビ、これを大人のニキビと言うのですが、これはストレスの現れです。
Q:フェイスラインのニキビはストレスの現れ。これは大きなサインですね。
はい。ここに吹き出物やニキビができてきたら、休養を心掛けて下さい。お友達、もしくは御自分のフェイスラインにニキビが出来ときは『黄色信号』です。
Q:プログラムは毎回同じですか?どんなコースがありますか?
パーソナルビューティメソッドには、2つのベーシックコースがあります。そのどちらも、大切なのは鏡を見ること、触れて感じることです。『フェイシャル編』はお顔を中心としたスキンケアのコース。『プランニング編』は美しさの表現方法を考えるコースです。
基本を押さえた上で、スキンケア上達のための『セルフ・エステティック講座』、なりたい自分になるための『メイクアップ講座』、『ファッションアドバイス講座』などもあります。ここでは、これまでのメイク方法や洋服を見直し、本当に似合うもの、さらには自分自身をパワーアップしてくれるメイクや洋服の選び方をアドバイス致します。
このコースは、もうみなさん驚く程変わります。ご自身に自信がつくせいでしょう、運気もとても良くなるようです。ですので、このコースは別名『ビューティ・マジシャンコース』と呼んでいます(笑)。
Q:初心者か、あるいはクラスに何度も参加している人であるかで、クラスの内容は変わってきますか?
いえ、これは基本中の基本を押さえたベーシックコースなので、内容は変わりません。毎回同じことを行います。
また、リピーターの方の中に、初めての方が参加されても、全く問題はありません。初めての方とリピーターとは、同じクラスを受けていても、気づいていくことが違うのです。
リピーターの方でも、その時によって肌の状態は違うはずです。同じ事をやっていても、回を重ねるごとに感じるものも、受け取り方も違ってきます。
Q:鏡を見ながらさわるということ以外の具体的な内容を教えて下さい。
『フェイシャル編』では胸から上、デコルテまでに重点をおいています。そして、クラスでやるだけでなく、ご自宅で自分でもできるセルフケアの方法をお教えします。これは『自分でできる』ということが重要だと考えているからです。自分で出来れば続けていけますし、それが自信にもつながると私は考えます。ですから、まず『自分で出来る』ことを念頭において、入門編のプログラムは作っています。
具体的には、肌の美しさがよみがえるシンプルなスキンケア、リラクゼーション効果が高いヘッドマッサージ、デコルテマッサージ、ハンドマッサージをご紹介しています。もちろん、お風呂でやっていただければ最も効果が高いのですが、これらのマッサージはどこででもできるのも特徴のひとつです。
また、私のマッサージは、リラクゼーション効果だけでなく、各臓器に働きかけるという特色があります。人の顔にも臓器とリンクした反射区のようなものがあります。気功で内蔵を整えながら、心も顔も整えて行こうというのが私のマッサージ方法なので、女性にはとてもお薦めです。
Q:気功を使いながら肌の活性化をするのですか?
はい。最初にお話ししたスキンケアや肌のマッサージだけでももちろん良いのですが、気功を使うことで身体全体も健康になっていきます。美と健康は二つで一つです。気功は、健康面でも、精神面でも、そして美容面でも良いということは、私の実体験からお薦めしています。
私はとても運動が苦手ですが、気功だけは続けています。多少体調が悪い時にも気功は行えますし、年齢や性別に関係なく、誰にでもできます。身体の中に気が流れて行くことで、滞っていた老廃物の代謝も盛んになり、身体の凝りもやわらぎます。
Q:最近人気のリンパドレナージュとは違いは?
胸から上のマッサージにおいては、いわゆるリンパドレナージュの手法もたくさん使用します。しかし気功を使うことで、リンパの流れがよくなる上、身体の中の陰陽の気のバランスがとれるのです。気功によって出て来るエネルギーのおかげで、身体のバランスが整い、肌も顔も自然と輝き、美しくなっていきます。
中国で3千年の歴史を持つ気功はなかなか奥が深いんですよ!(笑)
Q:このスキンケアをしていると、知らず知らずのうちに身体の具合も良くなる?
そういうこともあります。肉体的・精神的にとても疲れているときには、当然肌も疲れているので、肌の機能もダウンしている。その時にパックをすると、肌は活性化してプルプルになろうとします。先ほどお話しした様に、顔や頭は脳ととても近いので、心地良さがダイレクトに脳に伝わります。この心地良さが身体に伝わっていくと考えて下さい。
ですから、パックをしたらなぜか身体も気持ちも少し元気になったという体験された方もいるのではないでしょうか。
美しくなりながら且つ健康的になるというのが、私のスキンケアです。スキンケアは、単に顔のことだけを考えているのではなく、身体全体に働きかけていくものなのです。
Q:ワークショップには、主にどのような人達が参加されているのですか?
まず、数の上では圧倒的に女性が多いです。年齢的には20代から70代までいらっしゃいますが、やはり最も多いのは30代から40代の女性です。働く女性と主婦の方がちょうど半々ぐらいですね。
Q:動機の多くは、やはり綺麗になりたいためにスキンケアを学ぶということでしょうか?
そうですね。スキンケア、そしてご自分の外見を変えたいと思って皆さんいらっしゃるようですが、共通しているのは、『現状を変えたい』という思いです。
どの方も『何かを変えたい』、つまり『ワンランク上の自分になりたい』という潜在的意識を持っているのだと思います。
物質的な幸せのランクアップを求めている人ももちろんいますが、やはり、自分の人生の満足度のアップ、つまり『生活の質の向上はまず自分の向上から』と考えて、クラスに参加する方が多いと思います。
Q:一回の参加だけでもその効果を実感できますか?
はい、できます。
ワークショップでは、いらっしゃった時と帰る時に、必ず鏡を見て頂きます。そうすると、成果は参加者ご自身が一番分って下さいます。また、グループワークで行いますから、回りの人が、その方の変わって行く様子を見ているのですね。なかには『私は変わっていない!』とおっしゃる参加者もいらっしゃいますが、回りの人達が『そんなことはない。この部分が大きく変わったよ』とか、『笑顔がとってもよくなったよ』と具体的に言ってくれるので、本人もそれを素直に受入れられるのですね。だから『なにも変わらなかった!』と怒って帰った人は、まだひとりもいらっしゃいません。(笑)
Q:参加者の目標値はそれぞれ違うと思いますが、ご自身が考える目標値とは?
まずはリフレッシュして頂きたいと思っています。そして笑顔で帰って頂きたい。この2つは私の大きな目標値です。
どの方もかなりストレスをためていらっしゃいます。それに、疲れているとどうしても笑顔がでないですよね。だからクラスに来て頂いたことで、まずは自分自身のために、そしてさらに余裕が出たら回りの人たちためにも、『がんばろう!』という、前向きな気になって欲しいと思っています。
あまり『がんばろう』という言葉は使いたくないので、私は『顔が晴れる』と書いて『顔晴る』と言っています。
とにかく晴れやかな顔でみなさんに過ごして欲しいと願っています。これが目標値ですね。
Q:顔にも『嵐』『大雨』『大雪』などがありますか?
ええ、台風の人は一年に一回くらいしかありませんけれどね。でも『今日は曇り顔だな』とか『雨だな』とか思われる方はやはりいらっしゃいますね。それは、私ばかりでなく、一緒になった人達も感じていらっしゃると思います。そんな方がちょっと雪解けをして、クラスが終わった時には、少しでも微笑みを取り戻して帰っていただければいいなと思っています。
Q:ご自身がビューティに興味を持ったきっかけを教えて下さい。
大きなきっかけは2つあります。
私はもともと、靴のデザインをしていました。当時、私は『足元がかわいいと嬉しいな、気持ちが晴れる』と感じていました。靴という小さな物を自分にプレゼントすることで得られる『小さな贅沢と幸せ』。それを一人でも多くの女性に感じてもらいたいと考え仕事をしていました。その思いが、身につけるモノから、顔や身体、人間そのものに段々変わって行ったように思います。
もうひとつは、私自身が病気をしたことです。
入院、通院という辛い時期を過ごし、やっとある程度元気になった時に自分の顔を見てびっくり。とても疲れて見えて『やっぱり自分は病気なのだ』とますます落込んでしまいました。
そんな時、あえてお化粧をして元気な顔を作ることで、『私は元気なんだ』『こんなに元気な顔をしているんだから大丈夫だ』と、自分にエールがおくれることに気がつきました。メイクをして外見を元気にすることが、健康回復の加速につながったのです。
病気の時に効果があったのですから、日常生活で疲れている時も、メイクアップしたり身なりを整えることは、内側からのパワーを作る事につながるのだと実感しました。
こうした2つの体験が、ビューティメソッドを作りあげるきっかけになったと思います。
私は『自分によかったことはたくさんの人にも伝えられたらうれしい』と思うタイプなんですよ。外見が生き生きすることで内面も元気になれる。実体験で得たこの事は、他の人にも役にたつのではないか?と思ったのです。
女性にとって綺麗になることは喜びだと思います。それに『健康美人が回りにいると、みんながうれしい』ですしね。
Q:メイクが女性の後押しをしてくれることはよく理解できますが、本当に疲れきって、メイクを落とす力も時間もない時にはどうすればいいのでしょうか?
本当に疲れた時には、まずベッドに入って寝てください。メイクをきちんと落とさずに寝てはダメだ、とよく言われますが、寝てしまったものは仕方がありませんしね。次の日、とにかくしっかりと落としてください。肌はいつでも取り戻せますから。
本来ならば、肌は月の周期と同じ28日周期で変わるのですが、加齢やストレスでその周期は伸びてしまいます。しかし、スキンケアをきちんとすることで、28日に戻すことは可能です。だから疲れてお化粧落とせなかったら、その時はまず寝る!そのかわり、寝たことでちょっと元気になった翌日の朝、顔を綺麗に洗い、しっかりとケアをするようにして下さい。しっかりとケアをして、自分の肌が昨日より少しでも元気になってよみがえったことを知ると、『また続けてやってみよう』という気持ちに絶対になりますから。
Q:肌がガザガザで見たくないと思っても、『取り戻せる』のですね?
絶対に取り戻せます。細胞は毎日生まれ変わっていて、2年間で全身の細胞が新しくなると言われています。お顔は手をかければかけるだけ答えてくれるので大丈夫です。
3日坊主も100回やったら300日。一年に近付くのですよ。何回でもスタートすればいいんです。複雑なスキンケアを毎日やることがストレスになるなら何もなりません。
Q:そして自分一人ではだめだな!と思った場合には、あやさんのところに行って、応援してもらえばいいのですね?
はい。是非来て下さい!
Q:最後になりますが、ご自分のビューティメソッドで一番大切していることを教えて下さい
やはり、その人ならでは美しさを輝かせていくことですね。それは『自分を大切にする』ところから始まりますので、ここはとても大事にしています。そして、スキンケアを通して『一人一人の持つ、その人ならではの美しさを輝かせていくこと』が出来ればと願っています。
スキンケアとは、自分自身と向き合うことであり、自分を発見して行く事。
気が付いた時に、必要なことから始めればよいのです。
今日はどうもありがとうございました。
●reviveより
あやさんの「ビューティ」のコンセプトは、外側と内側のバランスがとれた「トータルビューティ」。その人個人の真の美しさを引き出すために、入りやすい外面からアプローチして、内面から輝く美しさを求めていくこと。
外側からのアプローチには、スキンケアだけでなく、その人本来の美しさを際立たせるためのメイクアップアドバイス、さらにはファッションアドバイスもある。
こうして、外見の自分に自信がつくことは、内面の自己肯定を進めるのに大きな意味があるのだという。 「内面を見つめる」って、なんだか難しそうだけれど、楽しくキレイになっていけばいいのなら、手が出そうだ。
あやさんの「ビューティ」のコンセプトは、外側と内側のバランスがとれた「トータルビューティ」。その人個人の真の美しさを引き出すために、入りやすい外面からアプローチして、内面から輝く美しさを求めていくこと。
外側からのアプローチには、スキンケアだけでなく、その人本来の美しさを際立たせるためのメイクアップアドバイス、さらにはファッションアドバイスもある。
こうして、外見の自分に自信がつくことは、内面の自己肯定を進めるのに大きな意味があるのだという。 「内面を見つめる」って、なんだか難しそうだけれど、楽しくキレイになっていけばいいのなら、手が出そうだ。