『Zumba ズンバ』 インストラクター 福井重明さん
全世界で大ヒットしているダンスエクササイズが、遂に日本にもやってきました!
とにかく楽しい、そのボディワークをご紹介します。
Q:『Zumba ズンバ』とは、どのようなボディワークなのですか?
ズンバは、エアロビクストレーニングをベースとして、ラテン系の音楽とダンスを融合させて創作された、ダンスフィットネスエクササイズです。南米コロンビア出身のカリスマフィットネスインストラクー、ベト・ペレスによって1990年代半ばに考案され、今、世界中で大人気となっています。
Q:『ズンバ』の魅力とは何でしょう。
一番の魅力は、何と言ってもその『楽しさ』です!
楽しければ、みなさん続けられるでしょう?何かのために運動するのではなく、クラブやパーティに行って踊るような感覚でズンバを続ければ、ストレス発散にもなります。ですから、ズンバは体に効果的であるばかりでなく、心にとっても、とても効果的なエクササイズだと思います。
Q:本当に、とても楽しそうですね。
はい。ズンバでは、他のスタジオワークアウトのように、インストラクターがアレコレと指示を出すことをほとんどしません。ステップや複雑なコンビネーションにこだわらず、情熱的でセクシーなラテンの世界に身を任せて、リズムに乗って、とにかく楽しめばいいのです。ダンスが苦手な方でも、気楽に参加して頂きたいと思っています。
Q:いつもこのようなウエアで行うのですか?
この日は特別レッスンでしたので、みなさん多少ハジケていますが(笑)、通常のレッスンでは動きやすい、ごく普通のウエアで大丈夫です。もちろん、このようにお好きなウエアで楽しんで下さってもOKですよ。「ワタシが主役!」くらいの気持ちで、どうぞ思い切り「ラテンの世界」に浸ってみて下さい(笑)。ズンバは、ご自分が楽しいと感じながら行うことが一番大切ですから。
Q:ご自身も大変カッコいいです。
ありがとうございます。
僕自身オシャレは大好きですし、参加して下さる方達が楽しくなるように、その時々でウエアにも気を遣っています。
日本人は少し真面目すぎるところがあるのではないかな、と思います。せっかく楽しさに身を委ねられる場なのに、眉間にシワを寄せて、インストラクターのステップばかりを追って、つい、りきんでしまうとか。
ウエアが変われば気分も変わります。
時には、イベントのようなレッスンを行って、うんとハメを外した格好をしたりして、『体も心も解放する感覚』を掴んでもらえたらいいなと思っています。そうすると、次に通常のレッスンに参加された時に、より『解放された状態』で行うことが出来ますからね。解放すると力みが取れて、動きもスムーズになりますし、柔らかく動くことでケガもしにくくなるのですよ。
「見た目」からでもいいんです。恥ずかしがらずに、ご自分からどんどん楽しんで下さると嬉しいです。
レッスンが気持ちの良い空間になるよう僕なりに考えていますが、参加して下さっているみなさんにも自ら『楽しもう』という気持ちがあると、
空間もよりアップして、『気持ち良い』の相乗効果が生まれるのです
Q:ラテン系だけに「積極性」が大切なのですね。
体を動かす時、「意識」することが大切なのは、みなさんよくご存知ですよね。
ボディワークのレッスンに出た経験がある方は、どこの部分をどのように使っているか、
自分で意識しながら動くよう言われた経験をお持ちだと思いますが、
同じように『楽しさ』を感じることも、体にとって、実はとても大切なのです。
その動きを体が『気持ち良い』と感じれば、体はその動きを受け入れ、
自然と動きやすい体になってきます。
ラテンダンスは「ヒップムーブメント」をベースにしたものが多いので、
そのダンス要素を存分に取り入れたズンバでは、ウエストのコア筋肉に特に働きかけ、
しなやかでセクシーなウエストラインやヒップラインを作り出すことが出来るのですが、
その時、ご自身が『気持ち良い』と感じながら動いた方が、
よりセクシーなラインに近づけると思います。
ズンバは、ステップのキュー出しなどもほとんど行わない、言わば「放し飼い」状態ですから(笑)
生真面目な方は最初、少し戸惑われるかもしれませんが、
この開放感を楽しめるようになって頂きたいですね。
Q:ボディワークとしての内容を教えて下さい。
ズンバは、ダンスのムーブメントをベースに、
速いリズムと遅いリズムの曲を組み合わせたインターバルトレーニング形式のワークアウトです。
そこに、目的に合わせたフィットネスエクササイズの要素、
例えば、スクワットなどのムーブメントなども組み込んで、1曲ごとにステップ構成しています。
ノンストップで1曲を踊ることによって心肺機能を向上させるとともに、多くのカロリーを消費するので、効率よく脂肪を燃焼させる効果が期待できます。ですから、音楽にのってダンスをしているような感覚で、効果的なダイエットが出来るのです。
また、体幹トレーニングの要素も取り入れていますので、引き締まった美しいボディラインを作ることが出来ます。
Q:楽しくても、やることはかなりハードですね。
そうですね。そこがミソです(笑)。
Q:ステップに決まりなどはあるのですか。
もちろん、いくつかの決まり事はあります。しかし、ルールは非常に大まかにしか決められていません。個々のセンスに任されている部分が多いので、おもしろさを伝えられるかどうか、インストラクターの力量が非常に問われるのも、ズンバの特徴のひとつです。
Q:教える側は大変ですね。
マニュアルがあって、その通り教えれば出来ると言うものではありませんからね。
それに、1時間に12〜13曲を全て違う振りで構成していくのは、
インストラクターにとってかなりハードですし、肉体的にも厳しいものがあります。
ですから、ズンバは、「受けるのは楽しいけれど教えられない」というインストラクターも結構多いのです。
でも、そのハードルの高さも含めておもしろいと僕は思っています。
Q:『ズンバ』に出会ったキッカケを教えて下さい。
2年前、僕が新しいエアロビクスインストラクターのオーディションを行った時、「ズンバも出来ます」という人が来ました。
それでやってもらったら、ちょっと「??」という感じだったんですね。正直、「これはひどい」とさえ思いました。
ですから、ズンバの最初の印象は最悪でしたね。
今思うと、その頃のズンバは間違ったイメージだったのです。
決められた音楽と振り付けがあって、インストラクターはただその型を行うばかりで、教える動作もしない、というような。
だから、その人がやったズンバはまったく魅力的ではありませんでした。
僕は20年間エアロビクスをやってきましたが、インストラクターとは自分で振りを作って、
提供して、きちんと教えるものだと思っていたので、最初、ズンバにとても否定的だったのです。
Q:では、なぜ『ズンバ』にひかれたのでしょう。
いろいろと考える事があり、長年所属していた会社を辞めようと決めた時、丁度、目に留まったのが、ズンバインストラクター取得のクラスでした。
僕の中でのスンバイメージは最悪でしたから(笑)、「ズンバって本当はどんなもの」とばかり、
確かめに行ってみました。まぁ、いわゆる「意地悪根性」ですよね(笑)。
そうしたら、そのレッスンは、とても、本当にとても素晴らしかったのです。確かに、インストラクターとしてやらなければいけないことを全部やらない、つまり、これまで自分が行ってきたレッスンとは『真逆』でしたが、きちんとした理由付けがあり、それはとても新鮮で楽しくて、「あ、これが本当のズンバなのか」と思いました。それでハマったわけです。
その時の僕は、「社員」という「枠」で縛られることを窮屈に感じて、
実際、会社も辞めた直後だったので、ズンバの『開放されたプログラム』は、フリーになったばかりの自分と、気持ち的にも、とてもフィットしたのかもしれません。
今まで自分が型にはめて教えてきたレッスン。それをせずに、楽しむだけ楽しみましょうというズンバに『心の開放』を感じたのかもしれませんね。
新しい道を歩み出した時でしたから、新しいことにチャレンジしたい気持ちもありました。
今にして思えば、すべて「タイミング」だったのでしょう。
Q:『ズンバ』を通して目指すものは何でしょう。
ズンバに出会って僕自身大きく変わりました。ズンバの「楽しさ」には、それだけの力があると思います。ですから、ズンバが何かを変える「キッカケ」となれば幸いですね。
新しいことにチャレンジして、絶対ソンはありません。
尻込みしないで、とりあえずやってみましょう、と言いたいです。
物質的なことではなくても、必ず「何か」が変わりますから。
静的な心の解放がヨガならば、ズンバは動的な身体の解放です。
楽しく身体を解放させ、心も解放してもらえれば嬉しいです。
Q:レッスンで一番大切にしていることは何でしょうか。
『楽しさ』。この一言に尽きます!
音楽を楽しんで、体を動かすことを楽しんで、たくさん汗もかいて、すっきりした笑顔で帰って頂けるようにと考えています。
Q:今後の目標は?
まず、ズンバのトップと呼ばれるようになりたいですね。
それから、ズンバは、インストラクター個人の力量に負うところが大きいレッスンなので、うわべだけではない、本当に楽しいズンバを教えられるインストラクターを育てるような仕事をしたいです。
どうもありがとうございました。
●reviveより
社会では難しいことがたくさんある。
だからこそ、エクササイズでは、難しいことを考えず、笑って、笑顔で体と向き合いたいと思う。
きちんと効果的に考えられたトレーニングでありながら、
楽しさを第一に置いたエクササイズで「体」も「心」も解放すれば、
すっきりと明日に向かえる気がする。
社会では難しいことがたくさんある。
だからこそ、エクササイズでは、難しいことを考えず、笑って、笑顔で体と向き合いたいと思う。
きちんと効果的に考えられたトレーニングでありながら、
楽しさを第一に置いたエクササイズで「体」も「心」も解放すれば、
すっきりと明日に向かえる気がする。